サブプライム問題:ファニーメイとフレディーマックの危機

FNMA, Freddie Macというのは、米国の住宅公社だ。
訳し方はいろいろあるが、まあ政府の暗黙の保証がついている(といわれる)上場会社ということだ。

住宅ローンを買って証券化したり、保証して流動性を与えたりしている。

その2者が危機にあるというのが現在の認識だ。
それはそうだろう。

彼らが買った住宅ローンのパフォーマンスが悪化しているからだ。だがそれだけではない。彼らにしても、買った住宅ローンの証券化が進まないため、在庫がつみあがっているのだ。

住宅ローンの評価は簿価ではない。証券化を前提にして在庫を保有する場合には、証券化したらいくらで売却されるのか、というのを前提に算出する。
そのため、デフォルトしていないとしても、売却できる証券のマーケットがぼろぼろになってしまっていると、結局評価損の計上を余儀なくされてしまうのだ。

財務長官は国有化を否定しているそうだが、いずれにしても何らかの資本注入が必要になるだろう。

ちなみに日本の銀行はFNMAやFREDDIEの保証がついた証券をいろいろ持っているはずだ。
そしてある銀行はちょっと前「すべてAAAだから問題ない」とかうそぶいていた。

大きな間違いだ。

すべてAAAであろうが、価格が下がれば損をするのだ。
それをわかっていないのか。

いや、わかっていて、騙せると思っている確信犯的な発言だろう。

底なしの証券化価格下落地獄から抜け出せないから、それしか言えないのだろう。