サブプライムローン問題の多段階性

ごちゃごちゃしているので、何とか整理してみたい。

1)劣悪なクレジットの借り手にモラルハザード的な貸金を行い、デフォルトが起きて借り手は家を失う危機にある、という問題。
(これがいわゆるサブプライムローン問題の根本でもある。) また、その結果、住宅不動産の不況が生じていること。

2)サブプライムローン保有する投資家、あるいはサブプライムローン証券化商品を保有する投資家が、保有するサブプライムローン証券化商品の損失により、大きく損を抱えてしまったこと。

3)サブプライムローン証券化商品の一部が、再度グローバル市場の中で他の資産とともに証券化されていて、その再証券化商品であるところのCDO(Collateralized Debt Obligation) の価格も下がっているということ。  

4)こういう状況を受け、サブプライムローン以外の住宅ローン証券化商品も買い手がいなくなって価格が暴落していること。ホームエクイティのような、さらにクレジットの低いものだけでなく、ALT−A(クレジットはそれほど悪くないが書類不備その他の理由によりFNMAやFreddieが買い取らないもの)やそれこそコンベンショナルなRMBSにまで影響が出ていること。

5)RMBSのみならず、デットの証券化商品全体にも悪影響が出ていること。 
MBSやCDOなどの証券化マーケットが、ほぼ消え失せてしまった。もちろんまったくないわけではなく、GSとカーライルが先月に出したものなども一応存在する。

6)問題は、必ずしもクレジットではなく、むしろ流動性となってしまったこと。  

7)(根本に戻るが)住宅不動産の不況により、いままで好調な米国の個人消費を支えてきたホームエクイティローンによる購買力が失われてしまったこと。


…それぞれ個別に書いたらすごい量になりそうだ。 
どこまでかけるかな?